こんにちは。飛騨ジモト大学 高校生メンバーの丸山美優です。
10月7日に行われた飛騨ジモト大学の「コロナ後の飛騨高山の観光を考える」というイベントに参加してきました!
今回はイベント前半の内容と、私の感想を書いていきたいと思います。
イベントの前半は、登壇者お二人の講演でした。村井繁喜さんは長年高山で観光業に携わっていた方から見たコロナ渦そしてコロナ後の観光について、長瀬欣子さんは大手の観光会社のエリアマネージャーをされて、全国の観光を見てきた方から見たコロナ渦、そしてコロナ後の観光についてのお話でした。
まずは長瀬さんのお話からです。
「コロナは高山にとっていい機会」とはどういう意味か?
長瀬さんは現在、株式会社リクルートライフスタイルの旅行営業総括部という旅行を管轄している部署で岐阜県全体の観光の窓口として働いている方です。今話題の「Go to travelキャンペーン」の総合窓口もされています。そしてなんと、仕事はすべて今注目のリモートワークで14年間働かれています。
始めに長瀬さんは、「コロナは高山にとっていい機会」とおっしゃいました。私はこの意味がはじめは全く分からなかったのですが、お話を聞いていくほどに意味が分かっていきますよ。皆さんこの言葉を忘れないで下さいね。
ここで、長瀬さんから2つの質問をされました。
1:高山が好きですか?
この会場にいた高校生も、大人もみんな「高山のことが好きです。」と答えました。高山の人はこの街が好きですという方が多いです。このことについて長瀬さんは、観光業をやる上での強みであり、昔から作り上げてきてくれた文化や町並み、食べ物などの文化は今の財産だとおっしゃっていました。私も昔からの積み上げがあったから、今これだけ高山の観光業が活発になっているのだなと思ったし、地元の人が地元に誇りを持てる「高山」という町がますます好きになりました。
2:人はどうしてお金を払ってまで旅をすると思いますか? なぜ高山に来ていると思いますか?
生きていくために必要なことではないけれど、お金を払って旅行する。全国に観光地がある中でなぜ高山に来ているのだろう。観光って何だろう。
観光を深く考えるとこのような疑問がわいてきます。
長瀬さんは、これらを踏まえてこれからの高山の観光に必要なことは 『新たな価値の創造』だとおっしゃっていました。これまでの高山の観光のキャッチフレーズである『心のふるさと飛騨高山』。このキャッチフレーズには誰に対して、何をどのようにという要素が入っていないため、観光客へ向けた発進の幅が狭くなっているのだと言うことと、これからの高山の観光をPRしていくためにはやりたい、見たい、遊びたいを満たしていくことができる観光地に変わって行く必要があるのだと聞いて、そうすることでこれまでとはまた違った高山の観光の仕方を提供する側も探していくことが大切なのだと言うことが分かりました。
「コロナはこれを立ち止まって考える機会を与えてくれたと思う」
そう長瀬さんはおっしゃっていました。
これからの新しい観光を考えていく上で、誰に対して、何を、どのようにという3つの観点で考えることでコンセプトがわかりやすく、新しい観光の形として変えていくことができるという長瀬さんのお話はとても興味深かったです。
これらのことを踏まえて考えると、初めにおっしゃられていた長瀬さんの言葉の意味が分かりますね!
コロナを機に異業種間での協力を元にお客様の利便性を上げていく
次に村井さんのお話です。村井さんはフロンティア観光株式会社の代表取締役をされています。
「コロナによって一番変わったことは、外国人観光客が減ったということです。そうなったことで20年前の観光客が日本人しかいなかった状況に戻ります。日本人の人口は減ってきて、コロナで外出は少ない中で、日本人の観光客を今以上に増やそうということはとても難しいことです。」と村井さんはおっしゃいました。
その中でお客様を増やそうと村井さんが始めたことは・・・
・バス会社さんと、村井さんが経営されているスパホテルアルピナさんが協力して、移動と宿泊とがセットのプランをお値打ちな値段にして東京からお客様を呼ぼうという事業
このような事業を展開することで、移動がしにくい今の時期でも、少しでも飛騨高山に行きたいと思ってくださる人が増えそうだなと思いました!
泊まって下さったお客様には、飲食店を紹介するときにおいしいことはもちろん、感染対策をきちんとされている飲食店を紹介することで安心感を持って高山を観光していただけるようにする
もし私がこのようにお店を紹介していただけたらすごくうれしいですし、観光がしやすくなるなと感じました。
これまで、観光の世界は業種事に分かれていたのだそうです。ですが、村井さんは、コロナを機に異業種間での協力を元にお客様の利便性を上げていくことで、お客様を呼ぶことが出来るのではないかと考えているそうです。
私はこの話を聞いて、例えばホテルと飲食店や商店街などといった異業種間で連携を取ることで、さらに高山の観光は発展していくのではないかと思いました。
このイベントの中でお二人が共通しておっしゃっていたのは、今この時期にお客様の望んでいる事を調べる、知ること。そして、どこをターゲットにして宣伝をするか、施設を作るかを考えて行動していくことです。今、頑張ってお客様を呼び込まないと来ていただけない、この状況だからこそ考えていかなくてはならない、そしてそれを踏まえた上で、今後の高山の観光を作っていくべきではないかという考えです。
この講演会を通して、2つの視点から見た観光という世界も、最後には同じ答えに行き着くのだなととても興味深いお話でした。しかし、その視点によって解決する方法は様々であることも知ることができました。そしてコロナウイルスがマイナスなだけの物ではなく、変わるきっかけになるような物にもなるのだと分かりました。このお二人の講話の時間は、仕事をしている方々の、考えていることが少し分かったとても勉強になる時間でした。
後編は、いよいよ高校生からお二人への質問タイムです!!次の記事を楽しみにお待ちください!
担当 高校生ライター:丸山美優
後編の記事はこちら