ものづくりへの熱量で焼き上げた「bobo」ー 七代渋草柳造( 渋草柳造窯 )

ものづくりは自由だ。七代渋草柳造が作るのは、伝統の源流を絶やさぬポストさるぼぼ?!

飛騨高山ものづくり実践塾 作品展「想・創・装 – craftsmanship of hida -」出展作品。

約180年の歴史が紡いだ技術を、惜しみなく注いだ「bobo」

私はこの街に天保十二年より続く「渋草柳造窯」の七代目です。先行きが見えず、多くの人が不安を抱えている今だからこそ、自分が持てる技術を注ぎ込んだ『いいオトナが全力でふざけたもの』が必要ではないかと考え、中国の兵馬俑や飛騨のさるぼぼをモチーフに、この「bobo」を制作しました。これは、いわば陶器のフィギュアです。制作に用いた技術の一つとしては、「釉薬」の掛け分けや掛け重ねがあります。釉薬は鉱物や植物などの灰を主原料にしていて、焼き上がる前と後では全く色も質感も変わります。例えば黒が白に、白がクリアに、さらに掛け重ねると藍色になったり。こうした窯の中で起こる様々な変化を予測し、計算して焼き上げます。

「bobo」は創造意欲を掻き立て、ものづくりの自由さを伝える

むちっとしたシルエットも見ていただきたいのですが、「bobo」の最大の魅力は自由度の高さだと思います。いかにもなカラーもあれば、古典的な百鬼夜行や山水画を施したものもあったりと、あえて縛りを設けず、色々なバリエーションを作りました。「bobo」を見た人に「自分だったらどうデザインするだろうか」と、想像力を巡らせてもらえるような余白を散りばめています。自身の創作活動や、様々な異業種とのコラボをしてきた経験から、私は「bobo」を通じて『ものづくりは自由だ』と伝えたいのです。

「伝承は衰退、伝統は革新の連続」家訓を体現するものづくりを

渋草柳造窯には「伝承は衰退、伝統は革新の連続」という家訓があります。伝統の本質は受け継ぎながら、その時々に新たな挑戦をし続ける精神を現しています。その精神が生み出す熱量の蓄積こそが、伝統の本質だと思います。先人から受け継いだ渋草の柱を少しでも太く長くして、次の世代に繋ぐこと。代々続く「伝統の源流」の創出を絶やさないこと。これが先人からバトンを受けた私の使命であり人生のテーマです。そして、次の世代へ繋いでいくためにも、今を楽しむことの豊かさを感じていただければと思います。

渋草柳造窯の連絡先はこちら

社名:有限会社 渋草柳造窯
住所:岐阜県高山市新宮町4249-29
TEL:0577-33-1150

飛騨高山ものづくり実践塾 作品展「想・創・装 – craftsmanship of hida -」開催情報はこちら

飛騨高山ものづくり実践塾 作品展「想・創・装 – craftsmanship of hida -」

開催日程:2020年11月12日(木)〜18日(水)の1週間
時間:午前10時〜午後4時まで
会場:国指定重要文化財 日下部民藝館(大新町1-52)
入場料:無料(開催期間中は入館料も無料となります!)

※駐車場はございませんので、近くのコインパーキングなどご利用ください。

お問い合わせ先

高山市ブランド戦略課
住所:高山市花岡町2丁目18番地 高山市役所4階
TEL:0577-35-3001
E-mail:brand@city.takayama.lg.jp

 

 

飛騨高山ものづくり実践塾作品展 想・創・装
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丸山純平

丸山純平(まるやま じゅんぺい)
高山市出身。株式会社ゴーアヘッドワークス 企画/ライター
ヒダストのほぼ全ての記事を書いています。
最近は飛騨ジモト大学の事務局も担当。
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